充実した留学生活を送るために必要な3つの力

「留学するためには語学力が必要ですよね?」

これから留学を考えている方からこんな質問をよく聞きます。

答えは“Yes”と“No”です。

もちろん大学を卒業するために最低限の語学力は必要ですが、語学力よりも必要な能力が留学には問われます。

そこでこの記事では、私が4年間の留学体験から学んだ、充実した留学生活を送るために必要な3つの力「語学力、勉強力、生活力」を紹介します。

語学力

留学をしたらまず必要な能力、それは語学力です。

ここでいう語学力とは新しい言語を学習・習得し、コミュニケーションツールとして使用する能力

日本語を公用語としている国は日本しかありませんので、留学をしたら英語、スペイン語、フランス語など、最低どれか一つの新しい言語を学ばなければいけません。

海外に行くだけでは語学力は伸びず、自分の意志で学ぼうとしなければこの能力は伸びません。

むしろ英語学校に通ったり、オンライン英会話を利用すれば日本にいても語学力を伸ばすことができます。

海外で住むのが目的であれば、ジェスチャーだけでも生活は出来るので語学力は必要最低限で住むでしょう。

ですが留学においては語学力があなたの学校の成績を左右します。

学校の先生はあなたが一生懸命授業を聞いてる(または聞いてるフリをしてる)からといって良い成績をくれるわけではありません。

もちろん授業態度は成績に反映されますが、多くても成績の5%くらいでしょう。

あなたの成績を決めるのは紛れもなくスピーチやテストなど、あなたがどれだけ「学んだ言語を使ってアウトプットできたか」です。

学校の成績が余りにも悪いと大学を辞めざる追えなくなりますので、どれだけやる気があっても日本への帰国を余儀なくされます。

College Boardの調査ではアメリカ全土の平均大学卒業率が60%(日本の平均大学卒業率は90%以上)を下回っていることからも、アメリカの大学は入学は簡単ですが卒業するのが難しいのです。

大学を卒業するために良い成績を保つ上でも、語学力の向上は避けられません。

勉強力

語学力に続いて大切なのが勉強力です。

勉強力とは、あなたが勉強に大して使うエネルギー量を指します。

知らないことを学ぼうとする積極性、自分の可能性を高めようとする向上心、娯楽の時間を犠牲にして何かを学ぶ覚悟など、これら全てをまとめて勉強力と呼んでいます。

この勉強力は先ほどの語学力よりも、充実した留学生活を送るために必要不可欠な能力といっても過言ではないでしょう

なぜならどれだけ語学力があっても勉強を怠れば大学を卒業することはできませんし、逆に真面目に勉強と向き合えば、自然と語学力は伸びていきます。

アメリカに留学して驚いたのは、アメリカ人の生徒の平均GPA(総合成績)が3.15に対し、周りの留学生がそれよりも高いGPAを維持していたことです。

留学生の多くは英語でアメリカ人よりも劣ると理解しているからこそ、遊びの時間を犠牲に勉強し、テストに向けて準備するのではないでしょうか。

アメリカ人でさえ高校と大学の教育レベルの差に挫折する人が後を立たないのですから、大学では勉強することを避けられないと考えましょう。

生活力

充実した留学送るために必要な最後の力、それは生活力です。

生活力とは、家族と離れても暮らしていける自立性、新しい環境への適応力、異文化を受け入れる寛容性などを指します。

一見勉強とは関係のない力のようですが、留学をするということは親元を離れて海外で暮らすということであり、一人で生きていく生活力は留学になくてはならない能力です。

洗濯の仕方も分からない、料理も作ったことがない、頼れる友達が誰もいないとなると、なかなか勉強に集中することが出来ませんよね。

一人暮らしができ、規則正しい食生活を送り、良い交友関係があるおかげで、勉強にも身が入るのではないでしょうか。

このように勉強に集中するためにも、生活力は留学に欠かせない能力です。

一つ例を上げましょう。

英語が私よりも上手な女の子の友達が一緒にアメリカへ留学しました。

ですがアメリカに来てからすぐに身体を壊してしまい、留学してから半年で帰国してしまったのです。

その子にとっては初めての海外だったこと、初めて親元から離れて生活だったこと、アメリカの文化に馴染めなかったことなどが要因でしょう。

日本のように平和で、食べ物も美味しい、水も清潔、交通の便も発達している国は先進国の中でも珍しいです。

帰国した彼女が珍しい訳ではなく、多くの学生が留学先の国に馴染めず、大学卒業を待たずに帰国しています。

その点私は語学力に欠けていたものの、高校生の時に海外での一人暮らしを経験していたので外国で暮らすことの大変さを知っていましたし、日本での生活と異なることは分かっていました。

海外でも暮らしていける生活力があったため、自分は学業に集中できたのだと思います。

「日本ではこうだったから」と頑固に日本流を貫くのではなく、いかに素早くその国の文化に適応出来るかが、あなたの留学生活を大きく左右するでしょう。

まとめ

留学に必要な3つの力:

  • 語学力:新しい言語を学習・習得し、コミュニケーションツールとして使用する能力。語学力がないと大学を卒業することができない。
  • 勉強力:知らないことを学ぼうとする積極性、自分の可能性を高めようとする向上心、娯楽の時間を犠牲にし学ぼうとする姿勢。これがあれば語学力はおのずとついてくる。
  • 生活力:生活力とは、家族と離れても暮らしていける力、新しい環境に慣れる適応力、異文化を受け入れる寛容性。留学先の文化に適応する能力。

語学力があっても生活力がなければ、勉強にも身が入らず、海外で暮らすストレスから帰国を余儀なくされるかもしれません。

また海外で生き抜く生活力があっても、遊んでばかりで勉強力がなければ大学を卒業するどころか、退学を余儀なくされてしまいます。

一つ一つの力は繋がっており、全てが揃うことで充実した留学生活を送ることが出来るのです。